2012年2月2日

レポート11/6(日)仲谷進先生のCO2特殊メイク講座(1)

CO2初の特殊メイク講座の講師は仲谷進先生。1992年に『SPECIAL MAKE-UP & EFFECTS KID’S COMPANY』を設立し、大阪を中心に映画、TV、CM、PVなど特殊メイク全般を手掛け、大阪モード学園、ECC アーティスト専門学校 、大阪デザイナー専門学校で特殊メイクアップの講師として指導も行っていらっしゃいます。今回レクチャーしていただいたのは傷メイクです。
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?■傷メイクシール
? (1)まず最初はあらかじめ作っておいたシート状の傷(先生はピース呼んでいました。)を使ったデモンストレーション。アルコールで肌を拭いた後にシールを乗せます。濡れたティッシュで水を含ませシートを剥がすと、肌にシールが付着します。
(2) 水を浸した綿棒でシールと肌の境目を馴染ませます。 (3)色味を調整します。
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? (4) 荒いスポンジに血糊を含ませて出血を表現します。
? (5) 完成!1から作るものと違って出来上がりにばらつきがなく、手早く簡単にセッティングできるため、数日に渡る撮影の際に活躍するそうです。
??■ワックス ビルド アップ
? (1)今度はワックスを使った傷メイクです。アルコールで丁寧に拭いた肌にワックスを乗せ、2回に分けてスパテュラで伸ばします。肌とのブレンド、スムージングを心がけ境目が分からないようにします。クレンジングをつけてさらに馴染ませていきます。隣にある先ほどの傷メイクは、血糊が乾くとさらにリアルですね!
? (2)ティッシュでクレンジングの油分を除去。折り目を当てると線が入るので注意します。ベビーパウダーで油分を抑え、荒いスポンジを当てることでワックスのつるっとした表面を肌の質感に変えます。スパチュラでワックスの真ん中に切り傷を入れます。
? (3)どんな刃物か。刃物の厚み、切れ味、角度、深さなど、刃物がどう入ってどう出たか、たくさんの要素を考慮に入れて、作っていきます。
? (4)平筆を使って傷の中に茶色の色味を入れます。単一にならないように入れ、傷の深さや固まった血を表します。
? (5)表面に一見しても分からないくらい薄く色を乗せていきます。ここではワックスが柔らかいことと、微妙な色を出すために指を使います。肌の色は相当時間がたたないと変色しないので、微妙な色合いで少しの炎症や腫れを再現します。
? (6)荒いスポンジに血糊を含ませて出血を表現します。血飛沫は傷口から飛んだように方向に注意しつつ飛ばします。血糊を傷口に入れすぎないことと左右対称にならないようにするのがポイント。
? (7)傷から血が滲み出た様子が自然に再現されています。痛そうです!
(8) 参加した皆さんも二人一組でトライ! (9)それそれ好みの(?)傷と出血フォルムをデザイン。
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(10) 仲谷先生にスパチュラ使いのポイントを教わります。 (11)CO2助成監督の安川さんも参加。上手くできていますか?
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(12) 私も、この道10年というアシスタントの西村美希さんの腕をお借りして、アドバイスを頂きながら恐る恐る挑戦!
? (13) ワックスが肌に馴染んでおらず白っぽく浮いていますね。一生懸命ぼかしたはずの赤や青の色味は何処へ??いやー難しいです!こういった作業を基本に、様々な技法を用いてレベルの高い特殊メイクが生み出されるんですね。血まみれ映画好きにはたまらないレクチャーでした。ありがとうございました!

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