2月23日から27日まで開催されたゆうばり国際ファンタスティック映画祭2012。
オフシアターコンペ部門・総応募本数313作品の中から選出された12本に、CO2の助成作品や助成監督の新作が入選し上映されました。 |
『疑う女』草苅勲監督』(第6回CO2助成作品『ゴリラの嘘』監督)
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『疑う女』©Isao Kusakari |
――3年前になりますが、CO2に参加していかがでしたか |
50万円の予算と短い制作期間に合わせて30分の作品にしたので無理なくできました。他の監督は予算200万円くらいで長編だったから大変だったと思います。逆に僕は冷静にやりすぎたかなという思いがあって、その辺が画面に出ているのを反省しています。CO2の上映展では、審査員の方々が僕らから問題意識を引き出すために挑発的なことを言ったりしたんですが、僕は乗らずに引いちゃったんですよね。「うまく出来過ぎてる」「まとまり過ぎている」と言われました。多少破綻していても、観る人を圧倒するような勢いに欠けていたんだと思います。
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――CO2の後、『ゴリラの嘘』の公開に向けて動いたりされましたか。 |
短編なので公開は難しいというのがありまして、特に動いたということはないんですが、『ゴリラの嘘』はSKIPシティ国際Dシネマ映画祭で奨励賞をいただきました。その後、短編をいくつか撮った中で、今回『疑う女』でゆうばり映画祭のオフシアター・コンペティション部門に選んでいただきました。CO2を含めて、色々な作品を撮ることで、色々な方に観て頂いて次の作品でご一緒したり、繋がってきているなぁと実感しています。
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――ゆうばり映画祭に参加していかがでしたか |
同じコンペに選ばれた作品でも、色々なジャンルがあってとても刺激になりました。監督もみんな熱いし、意気込みが凄かったです。その中に居られたのが良かったと思いました。
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――ゆうばり映画祭で作品の反応はいかがでしたか |
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もともと主演の細谷里絵さんという女優さんの存在があって作り始めた作品で、11分の短編です。掘り下げると深いテーマがあって、舞台挨拶では「長編にする気はないのか」と聞かれましたが、企画の段階から短編を前提として作った作品なんです。テーマは見せるか見せないかに留めて、表向き一発ギャグ(笑)。観客の皆さんは暖かく観てくれましたね。
ホラー仕立てて始まってコメディーに転じるんですけど、会場で笑いと悲鳴が同時に起こったんです。「こんなことは中々ない」と、ゆうばり映画祭のスタッフに言っていただいたのは嬉しかったですね。
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