2018年4月8日(日)、花開くコリア・アニメーション2018+アジア10周年記念イベントとして、フィルムアニメーションのワークショップを開催しました。
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まずは、IMAGICAウェスト フィルムプロダクション・ディビジョンの髙野恵美さんから、映像・動画・フィルムについて解説。映像として認識する仕組みや、フィルムが生まれてきた歴史、カラーフィルムの仕組みなどを教えていただきました。
…オモテとウラの絵が残像で重なって見える、ソーマトロープの実演
…シアン・マゼンタ・イエローのフィルムを重ねて、カラーフィルムの仕組みを解説。重ねた瞬間は感動します!
…フィルムの幅、穴(パーフォレーション)の位置を見ると、どれも違う種類のフィルムです。
フィルムの世界は奥が深いです。。
解説と作り方の説明を踏まえて、早速アニメーション作りに取り掛かります。
透明(素抜け)の35mmフィルム50コマ分に、どんなアニメーションを描くかを考えます。
絵コンテ用紙をつかってコマ数を丁寧に割り振る方も、ぶっつけ本番でフィルムにどんどん描いていかれる方もいらっしゃいました。
油性ペンで一コマずつ絵を描いていきます。コマがずれないように注意!
…みなさま集中されています。黙々と、ひたすら一コマずつ描かれています。
…『花開くコリア・アニメーション2018+アジア』大阪会場のゲスト、イ・ジョンフン監督とチェ・ユジンさんも参加されています。
作品がある程度できたら、各自手回し映写機にかけて仕上がりを確認します。
短いフィルムを手回し映写機にかけられるように、「リーダー」と呼ばれる余分のフィルムを繋ぎます。
ミニ上映室で、手回し映写機にフィルムをかけて確認します。
映写機で上映してみると、意外と色が薄かったり、アニメーションの動きが早すぎたりと、修正ポイントが見つかって、直しにかかる方もいらっしゃいました。
手回し映写機は、自分の好きなスピードで回せるのが良いところですね。
早く出来た方は、黒いフィルムけずる「シネカリ」にも挑戦されました。
全員の作品が完成しました!
全作品を一本に繋げて、特製の手回し映写機で上映です。
(より明るく映写する為に、ランプ部分をスライド投影機で代用しています。)
当日は急遽、ワークショップ会場の下の階にある上映室「プラネット・プラス・ワン」の35mmフィルム映写機でも完成作品を上映し、「花開くコリア・アニメーション」のお客様にも観ていただきました。
手回し映写機で上映するのも貴重な体験ですが、映画上映室のスクリーンで完成作品を観るのは、また違った感動がありました。
フィルムに直接描くアニメーションは、撮影と現像が要らず、すぐに映写機にかけて観ることができ、作品は物質として手元に残ります。
映像といえば“データ”が主流の今の時代、フィルムを覗き込みながら映像を作ることはかえって新しく、デジタルで作る映像にはない発見があったのではないでしょうか。
細かい工夫を凝らすのは難しくても、手作業ならではのアニメーションがたくさん生まれました。参加された皆様、お疲れ様でした!
完成した作品はこちらです!