2011年6月14日

レポート6/11(土)連続ワークショップ「俳優コース」

第8回CO2ワークショップが本格的に始動しました。
今回の俳優コースについてのレポートは、企画・制作・脚本コースアシスタントの金井塚がお送りします。

今回の俳優コース、講師は昨年度のCO2助成作品『適切な距離』の大江崇允監督です。
テーマは「演じるって何だろう/遊びから始める演技」

その前にまずは大江監督からの挨拶・自己紹介です。
現在までに長編4作品を監督、しかし演技とは こういうものと定義付けされると疑問を感じざるを得ないという大江監督。
確かにこれは永遠のテーマであると言えるかもしれません。

続いて、受講者の方々が一人ずつ前に出て自己紹介。そして、自分の視点から思う「演技」について話します。
「演じないこと」
「心がウソをつかないと本物に見える」
「ストーリーを伝えるための一つの手段」
など、みなさんから出てきた「演技」論は様々でした。
すると大江監督から「これまで話した人たちに共通点はあった?違うとしたら何が違った?どういう人だと思った?」
と、質問が飛びます。

「やっぱり、みんな手がよく動くよね。手が何よりおしゃべりだね」などと言っています。
そこまで考えて見てみよう!とみなさんの視線が鋭くなったのか、そこまで見られるのか!という緊張感に包まれたのか、次に出てきた方は、手を動かさないよう気を付けているのがひしひしと伝わってきます。
監督は「そっちの方が気になっちゃう」と笑っていましたが、これはもうすでに今回のテーマに自然と足を踏み入れている気がします。どう見られているか、どう自分を見せるか、これはもう「演技」の根底です。大江マジックでしょうか。
とりあえず最初だし自己紹介、なノリかと思っていた・・・(のは私だけかもしれませんが)

そして、後半スタートです。
次は「昨日あったことについてしゃべる」
また前に出て発表、という形式をとります。

久しぶりの休みに掃除をしたら見たこともない虫たちが登場したというハプニングエピソードや、友達の撮影に演者として参加したら共演の女の子が可愛かったというハッピーエピソードを聞き、大江監督から「もう一度同じ話をして」という指示が出ます。
それが計4回繰り返され、少しずつ語句やニュアンスに変化が見られました。
さて、この本人が自分自身の話を4回したその最初の話というのは、「演技」か否か。
意見は分かれましたが、演技ではない派が多かったです。

その理由として挙げられたのは、
「思い出しながらしゃべっているから」
「自分のことを自分で言っているから」
「演技をしてる気はない」など。
反対の、演技である派の意見として挙げられたものは、
「最初の方がより演技」
というもの。なぜなら、昨日起きたその出来事を自分の頭であらかじめ整理して話しているから。
しかもこの意見は、そのエピソードを話した本人からだったため、他の受講者から質問が出ました。
「ということは、常日頃しているしゃべりも演技ってこと?」
答えはイエスでした。コミュニティーによって自分を使い分けている、と。
なるほど。みなさん全否定はできないかも。お母さんがさっきまで怒っていたのに、かかってきた電話への声がオクターブで上がるあれもその一部でしょうか。
脱線してすみません。

そこで大江監督、「誰もいない一人の時に演技ってする?」
またまたなるほど。
他者がいるか、いないか。
「他者に対してこそ成り立つもの」というキーワードが出てきました。
しかしまだまだ答えは出ません。
それぞれが思う「演技の定義」を来週までに考えてくることになりました。

そして大江監督からです。
「あの4回の中で一番面白かったのはどれだった?もし1回目なら、演者はそれをお客さんに見せなきゃいけない。それが2回目、3回目でも。それを頭に入れておかなきゃいけない」

そうなんです。結局、見てもらうべきもの、見せるべきものは何かという話なんですね。
以前ある監督から言われた、「お前も分かってると思うけど、結局のところ映画っていうのは映ったもんが全てや」という言葉を思い出しました。
分かってるようで分かってなかったんで、噛み締めているこの頃なんですが。

ということで、新たなテーマも現れ、俳優コースも楽しみになってきました。
企画・制作・脚本コースの方、まだワークショップに参加されていない方も、ぜひぜひご参加お待ちしています。