第12回CO2について

CO2では昨年度より、新たな試みとして助成企画3枠のうち1枠に【俳優特待生起用枠】を設けました。

【俳優特待生起用枠】とは
助成企画の募集と同時に俳優を募集し、オーディションを行います。そこで選出された5名は俳優特待生としてCO2ワークショップを受講し、演技を学んでいきます。
助成企画【俳優特待生起用枠】の一次選考通過者は、俳優特待生5名より1名を主演としてキャスティングしたプロットを再度堤出し、選考委員による面談に臨んでいただきます。

昨年度は俳優特待生の辻凪子が主演に選出され、第11回CO2助成作品『誰もわかってくれない』(監督:松本大志)が完成しました。
俳優特待生の活躍は目覚ましく、同作品に準主演として俳優特待生の新倉ケンタ、第11回CO2助成作品『バカドロン』(監督:黒田将史)に俳優特待生のGONが主演、第11回CO2助成作品『デュアル・シティ』(監督:長谷川億名)に俳優特待生の馬渕智未が準主演、と全ての助成作品に俳優特待生が主演級での出演を果たしました。

CO2は、あなたのステップアップのための場です。そして、あなたの映画を作る力を試す場です。
この試みを活用するシネアストをCO2は待っています。

助成企画応募はこちら→助成企画応募要項
俳優特待生応募はこちら→俳優特待生オーディション

また、助成企画、俳優特待生への応募を検討されている方必見のワークショップはこちら→企画・脚本集中講座俳優・演出集中講座

CO2の新たな展開へ

昨年から俳優特待生を選び、キャスティングするという新たな試みが成果をあげ、いよいよ新しいヴィジョンが進み始めました。質の高い過去の映画作品からワークショップで映画の原理と魅力を吸収し、それを実践的に映画制作に反映させること、決して商業映画には出来ない挑戦が自主制作映画には残されています。今年のテーマは「嘘」です。ウソこそ物語の原点であり、それを視覚的に驚きと共に見せるのが本来の映画の魅力。今一度、フィクション映画の大胆さで、観客を驚かせる映画の原点に戻りましょう。またワークショップを通して、かつて存在したような小さな映画スタジオを再現することから21世紀の新しい映画の在り方を探る冒険の旅に出ましょう。

CO2運営事務局長 富岡邦彦

Profile
黒沢清監督作品の脚本などを経て、関西から出発した山下敦弘監督の『ばかのハコ船』『リアリズムの宿』等、長編劇映画のプロデュースをはじめ、松江哲明監督の短編ドキュメンタリーもプロデュース。大阪アジアン映画祭など映画祭のプログラマーも多数担当。香港、 韓国、中国、ドイツなど海外の映画祭や若手映画監督とも親交が多数有り。最新プロデュース作品は万田邦敏監督の『面影』(大阪ヨーロッパ映画祭で上映)。上映室 PLANET+1の代表。関西を中心に活躍する、若手映画監督の育成なども努めている。

宣伝を含めて、より実践的な映画制作の意識を

第12回のCO2に参加する皆さんに挑戦して欲しいのは「自身が関わった映画をどのように売り出すか」ということ。昨年度の助成作品で気になったのは、それぞれが自分の言葉や手で、関わった映画をPRする部分の不器用さ。携わった映画のポイントはどこなのか、どのように観てもらいたいか。それを意識することは、映画制作の上でも非常に大切な話。CO2の助成で撮る以上、内容面も、プロモーション面も個人的な思いだけではいけません。よりトータル的に、映画作りを実践してほしいです。

宣伝プロデューサー 田辺ユウキ

Profile
1979年生まれ。滋賀県出身。映画評論家として雑誌、webなどで連載、トーク出演しているほか、映画・音楽のプロモーションやイベント企画もすべてフリーランスで行っている。