第13回CO2について

CO2では第11回より、新たな試みとして助成企画3枠のうち1枠に【俳優特待生起用枠】を設けています。

【俳優特待生起用枠】とは
助成企画の募集と同時に俳優を募集し、オーディションを行います。そこで選出された5名は俳優特待生としてCO2ワークショップを受講し、演技を学んでいきます。
助成企画【俳優特待生起用枠】の一次選考通過者は、俳優特待生5名より1名を主演としてキャスティングしたプロットを再度堤出し、選考委員による面談に臨んでいただきます。

第12回には俳優特待生の辻伊吹が主演に選出された第12回CO2助成作品『私は兵器』(監督:三間旭浩)、第11回には俳優特待生の辻凪子が主演に選出された第11回CO2助成作品『誰もわかってくれない』(監督:松本大志)が完成しました。
また、助成企画の【新人公募枠】(※第13回より【一般公募枠】に名称変更)でも、第12回CO2助成作品『見栄を張る』(監督:藤村明世)に俳優特待生の似鳥美貴が準主演、第11回CO2助成作品『バカドロン』(監督:黒田将史)に俳優特待生のGONが主演、第11回CO2助成作品『デュアル・シティ』(監督:長谷川億名)に俳優特待生の馬渕智未が準主演、とメインキャストとしての出演を果たしました。

CO2は、あなたのステップアップのための場です。そして、あなたの映画を作る力を試す場です。
この試みを活用するシネアストをCO2は待っています。

助成企画応募はこちら→助成企画応募要項
俳優特待生応募はこちら→俳優特待生オーディション

また、助成企画、俳優特待生への応募を検討されている方必見のワークショップはこちら→企画・脚本集中講座俳優・演出集中講座

快感を知りたいか

CO2は、あくまで劇映画にこだわってきた。監督が自分の一方的な想いや、感性だけを信用して作られた映画がもう通じないことを、観客は十分に気付き始めている。商業映画か自主映画という格差も、今や観客にとっては関係ない。映画の持つ快感を十二分に味わわせてくれる作品かどうかなのだ。120年を過ぎた映画史に“新しい映画”や“新しい手法”などないことは、今さら言うまでもない。「そんなことはない」と思ったあなたは、映画の快感をまだ知らない。CO2へ参加するには唯一つ。「知りたい」か「もっと知りたい」かだ。

CO2運営事務局長 富岡邦彦

Profile
黒沢清監督作品の脚本などを経て、関西から出発した山下敦弘監督の『ばかのハコ船』『リアリズムの宿』等、長編劇映画のプロデュースをはじめ、松江哲明監督の短編ドキュメンタリーもプロデュース。大阪アジアン映画祭など映画祭のプログラマーも多数担当。香港、 韓国、中国、ドイツなど海外の映画祭や若手映画監督とも親交が多数有り。最新プロデュース作品は万田邦敏監督の『面影』(大阪ヨーロッパ映画祭で上映)。上映室 PLANET+1の代表。関西を中心に活躍する、若手映画監督の育成なども努めている。

「みられること」に自覚を持つ

大阪映像文化振興事業の助成金をもとにした現体制のCO2は、この第13回で最後です。私は宣伝プロデューサーとして、作り手に「作品だけではなく、自分自身がどのように外部に見られるか」を問いながら、活動してきました。しかし実際のところ、各自の意識は低すぎます。マスコミプロモーション時の態度、そして遅刻。「見どころは?」と尋ねられて、しどろもどろになる姿を何度も目の当たりにしました。ちゃんと映画でメシを食いたいのか、と一喝したいところです。我が身に覚えがなくとも、気づかぬうちに多くの制作者の中で発生しています。そういった問題点は、絶対に無視できません。次年度からの新たなCO2は、商業ラインに向き合って作り上げていきます。そのためにも今回は、制作関係者とともに、意識を深めた事業プロデュースを実行していきます。

宣伝プロデューサー 田辺ユウキ

Profile
1979年生まれ。滋賀県出身。映画評論家として雑誌、webなどで連載、トーク出演しているほか、映画・音楽のプロモーションやイベント企画もすべてフリーランスで行っている。