第11回CO2について

第11回のCO2では、新たな試みとして助成企画3枠のうち1枠に【俳優特待生起用枠】を設けました。
助成企画の募集と同時に俳優を募集し、オーディションを行います。そこで選出された5名は俳優特待生としてCO2ワークショップを受講し、演技を学んでいきます。
助成企画【俳優特待生起用枠】の一次選考通過者は、俳優特待生5名より1名を主演としてキャスティングしたプロットを再度堤出し、選考委員による面談に臨んでいただきます。要は、一次選考を通過した自身の企画を再度練り直すのです。短期間では困難なことかもしれません。
しかし、CO2はあなたのステップアップのための場です。そして、あなたの映画を作る力を試す場です。
この試みを活用するシネアストをCO2は待っています。

助成企画応募はこちら→助成作品応募要項
俳優特待生応募はこちら→俳優特待生オーディション

フィクションを体現する!

映画制作者が身の回りにあるリアルな現実ばかりでなく、観客を巻き込むためのフィクションを体現するというのが第11回CO2の目標です。これまでCO2といえば、どうしても若い監督を中心とした「想い」を実現する助成システムと思われがちでしたが、もう一歩踏み出して、俳優も発掘し、優れたフィクションを体現していただきます。勢いだけで映画を創る時代は終わった。さて、もうあなたは傍観者ではない。まさに自主的に映画の試練に参加する人材を募集します。商業映画のまねごとをするわけでもありません。俳優×監督。もちろんプロデューサー志望者、撮影監督志望者など、ワークショップの充実によって本気のあなたの志願をお待ちしております。

CO2運営事務局長 富岡邦彦

Profile
黒沢清監督作品の脚本などを経て、関西から出発した山下敦弘監督の『ばかのハコ船』『リアリズムの宿』等、長編劇映画のプロデュースをはじめ、松江哲明監督の短編ドキュメンタリーもプロデュース。大阪アジアン映画祭など映画祭のプログラマーも多数担当。香港、 韓国、中国、ドイツなど海外の映画祭や若手映画監督とも親交が多数有り。最新プロデュース作品は万田邦敏監督の『面影』(大阪ヨーロッパ映画祭で上映)。上映室 PLANET+1の代表。関西を中心に活躍する、若手映画監督の育成なども努めている。

「制限」の中で面白さを生む、商業に向けた修練の場に

今回からプロデューサーとしてCO2に関わることになりました。何かしらの変化やカジュアルさが自分に求められているのでしょう。で、まず企画したのが「俳優特待生起用枠」です。いまやスマホでも映画/映像作品が撮れる時代。自由発想で生まれた作品も魅力的ですが、しかし特に今、商業では必要条件・制限が課せられた中で良作を手がけられる人材が求められています。昨年、イエジー・スコリモフスキ監督にお会いしたとき、彼は「自由環境から面白いものは生まれにくい。むしろ何かに縛られ、それと闘う方が豊かな作品はできる」と言いました。ある程度選定された役者を使う、というこの企画枠は「商業で闘える表現者」の第一歩にきっとなるはずです。

CO2プロデューサー 田辺ユウキ

Profile
1979年生まれ。滋賀県出身。映画評論家として雑誌、webなどで連載、トーク出演しているほか、映画・音楽のプロモーションやイベント企画もすべてフリーランスで行っている。